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瀧嶋の目Takishima’s Eye

瀧嶋 誠司
(株式会社オズペック代表取締役社長)

大手ゼネコンに入社し、企業留学でMBAを取得した後、経営コンサルタント、教育サービス産業(上場)及び建設系企業(未上場)で取締役を10年経験する。2005年、MBOにより株式会社オズペックを設立し、代表取締役社長に就任。
経営コンサルタント、経営企画・管理、人事・総務、営業・販促・営業管理、企業統治(取締役3社経験、計10年)

#_04建設業界の受注悪化が鮮明に・・・採用活動に影響か

(1)景気回復に3年・・・

コロナウイルスの拡大は、特にホテル(宿泊)・飲食といったホスピタリティ業界に壊滅的な打撃を与えています。結果、商業施設の運営に、テナント退去等の形で影響が出はじめています。また、加速する働き方の見直しで、オフィス需要の減退も深刻です。既に賃料減額の申し入れや解約は増加しており、稼働率の低下(空室率の上昇)がはじまってきています。

(2)不動産業界にも影響が・・・

不動産大手は早々と業績予想の減額を発表しています。オフィス、商業施設などで軒並み賃貸需要が下がっていることが原因です。また、景気停滞が長期化すると、マンション、特に新築マンションの物件価格に影響を与える可能性があります。ディベロッパーは販売数減少の損失を最小限に抑えるため、値引もしくは平米単価の引き下げに踏み切ることが予想されます。

不動産投資にも影響が出てきております。東証REIT株価指数の大幅下落を見れば、今後の不動産投資、ひいては、民間建設投資についても悲観的にならざるを得ません。

(3)ゼネコンの受注高が10年ぶりの低水準に

新聞発表によると、2020年のゼネコン大手12社の建設受注は10年ぶりの低水準となりました。コロナウイルスの流行で、ホテルや商業施設の工事延期が相次いでいるのに加え、新規受注が滞っているのが原因です。また、受注確保のための価格競争の動きが出てきており将来の利益を圧迫する要因となる可能性があります。

(4)採用に影響か・・・厳しくなる転職活動

不動産投資・民間建設投資の減少が、不動産業界と建設業界の業績悪化を招き、新規採用に悪影響を与えている形となっています。採用活動中断の動き以上に、採用の厳選化が進んでいます。この動きはコロナウイルスがある程度収束の見通しがたつまで(来年の初夏まで)続くと予想されます(新卒については2022年採用まで)。

(5)転職先は限定的

大手での採用ボリュームが軒並縮小してきています。転職先は中小・中堅企業で、コロナの影響を受けずらい建物用途(物流倉庫・データセンター・一部の生産施設)を扱っている企業や公共事業系(土木中心)の企業に限定されると思います。非公開案件を中心に転職先を探索するのをお勧めします。

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